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高校生向け特別授業

君たちの「権利」と
「安心」の話

〜年金は、君が君らしく生きるための「お守り」〜

Q.1

日本国憲法25条、
知ってる?

「すべて国民は、健康で文化的な
最低限度の生活を営む権利を有する。」

学校に行けない時も、働けない時も。
この権利はずっと君にあるんだよ。

A.1

「生存権」= 生きていていい権利

国の約束

どんな状況でも、
君の生活を国が支えるよ

誰かに「助けて」と言うのは勇気がいる。

でも、頭を下げて頼むんじゃなくて
「堂々と使えるチケット」がある。

それが「年金」という仕組み。

Q.2

「働いたことがない人」は
年金に入れない?

働いている人だけ?

日本に住んでいれば
全員?

A.2

20歳になったら「全員」が選手登録!

国民皆年金(こくみんかいねんきん)

働いていても、いなくても。
学生でも、引きこもっていても。

「日本国内に住んでいる20歳以上」は、
全員がチームのメンバー。

Q.3

年金には「1階」と「2階」がある。
君はどっち?

2階:厚生年金(会社員・公務員)

1階:国民年金(全員ここ!)

A.3

1階(土台)はみんな一緒。

1階:国民年金

  • 対象:学生、無職、自営業
  • 特徴:全員の「土台」
  • 手続:自分でやる(役所へ)

2階:厚生年金

  • 対象:会社員など
  • 特徴:1階にプラス
  • 手続:会社がやる

「就労経験がない=1階(国民年金)」
これが基本のカタチ。安心してね。

Q.4

年金が守ってくれるのは「老後」だけじゃない。
あと2つは?

老齢年金
(65歳〜)

遺族年金
(もしもの時)

障害年金
(今すぐ!)

A.4

君たちにとって、すべてが「お守り」

  • 障害年金
    働けない・働きづらい時に、一生涯サポート。
  • 遺族年金
    親御さんに万が一のことがあった時、生活費が出る。

注意!

「手続きを無視(未納)」していると、
どんなに大変でも受け取れない。

(逆に「免除」の手続きさえしていれば守られる!)

Q.5

20歳になって、もし
「働くのが難しいな」と感じたら?

ケガや病気の時

心が疲れた時
生きづらい時

どちらも、年金の対象になるって知ってた?

A.5

心の不調や、特性も対象です。

  • 心が疲れてしまった
    (うつ、統合失調症など)
  • 人付き合いが苦手
    (発達障害、ASD、ADHDなど)

「若くしてもらうのはずるい」
なんて思わなくていい。

「生きづらい」こと自体が、
サポートを受ける十分な理由になる。

Q.6

一人で生活するのは不安...。
どれくらいのお金がもらえるの?

「等級」によって金額が変わるよ。
君の状態に合わせて、支えの大きさが決まるんだ。

A.6

状態に合わせた2つの支え

2級 (基礎的支援)

日常生活に少し支障がある

月 6.9万円

(年 83万円)

1級 (手厚い支援)

常に誰かの助けが必要

月 8.6万円

(年 104万円)

Q.7

ここで疑問。
「年金をもらっている間、保険料は払うの?」

もらった中から払う?

払わなくていい?

A.7

払わなくていいんだよ。(法定免除)

国からのメッセージ:
「今はゆっくり休んで」

障害年金をもらっている間は、
保険料は自動的に「免除(払わなくてOK)」になる。

経済的な心配を減らして、生活に専念できるよ。

Q.8

焦らず、ゆっくり生きるために。
一生涯、どれくらいの「支え」になる?

月額に直すと、およそいくら?

(障害基礎年金 2級の場合)

A.8

月 約 7万円

約 7万円

(※実際には2ヶ月に1回、約14万円がまとめて届くよ)

これが「君が生きていくための権利」の大きさ。

お金が全てじゃないけれど、
「これだけ守られている」と知っておいてほしい。

Q.9

よくある勘違い。
「親の扶養(ふよう)に入ってるから大丈夫?」

親が払ってるから
手続きいらない?

それは誤解!

A.9

年金は「20歳から個人戦」

健康保険証

親の扶養で
家族一緒でもOK

年金

20歳になった瞬間
「君ひとり」に通知が来る

親の扶養に入っていても、「年金の手続き」は絶対に必要!

Q.10

払えない時は「学生納付特例」。
もし学生じゃなかったら?

「免除(めんじょ)申請」

収入が少ない時は全額、または一部を免除できる。

「払えない」は悪いことじゃない。
堂々と「免除してください」と言えば、未納にはならないよ。

アクション

20歳の誕生日が来たら。

封筒が届きます。

「自分宛て」の大事な手紙。
中身を開けてみるだけで、第一歩。

親御さんと一緒に確認してもいいんだよ。

今日のまとめ

お守り

  • 年金=君を守る権利
  • 障害年金は1級・2級と手厚い
  • 受給中は払わなくていい

アクション

  • 「扶養」でも手続きは必要
  • 「今は払えません」と伝える
  • 無視せず、つながっておく

おまけ:みんなの素朴なギモン

「これってどうなってるの?」
よくある不安に答えます!

ギモン①

20歳になったら「絶対」やらなきゃ
いけないものって何?

税金

年間で「約100万円※」以上
稼ぐ人が対象。

稼ぎたくても稼げない人は、国が税金を免除(非課税)してくれる仕組みがあるよ。

年金

全員!
「日本に住む20〜60歳」のルール。

ギモン②

「えっ、私払ってないけど...大丈夫?」
考えられる3つのパターン

① 親が払ってくれている
将来のために備えてくれているのかも。

② 法定免除になっている
障害年金をもらっているならOK。

③ ただの「未納」

これは危険!今すぐ役所へ相談!

ギモン③

「免除」で払わなくていいはずなのに、
払っている人がいるのはなぜ?

それは「老後のため」

免除だと、将来の「老齢年金」が少し減ってしまう。

だから、余裕がある人はあえて払うこともある(任意)。
※今の生活が第一なら、無理しなくて大丈夫!

ギモン④

免除で老齢年金が減るのが不安...
65歳になったらどうなるの?

「高い方」を選べるから大丈夫!

65歳で「障害年金(今まで通り)」か「老齢年金(新しく計算)」の、
金額が高い方を選べる。

だから、障害年金をもらい続ければ損はしないよ。

詳細

障害年金をもらうための「3つのチケット」

① 初診日の証明

その病気やケガで「初めて病院に行った日」がいつか、証明が必要だよ。

② 保険料の納付

初診日までに、年金をきちんと払っている(または免除されている)ことが大事!

③ 障害の認定

初診日から1年6ヶ月経った時点での状態が、法律の基準に合っているか審査されるよ。

知っトク

「もっと早く申請すればよかった...」
そんな時は「遡及(そきゅう)」ができる!

最大5年分まで、まとめて受給できる可能性あり。

もし昔から条件を満たしていたのに申請していなかった場合、
過去5年分にまでさかのぼってお金を受け取れる仕組みがあるんだ。

※一度に大きなお金が入るから、これからの生活の立て直しにすごく役立つよ。

ギモン⑤

老齢・障害・遺族...
金額はみんな同じなの?

全然ちがう!若い君たちが守られる仕組みだよ。

ギモン⑥

障害年金が「ストップ」することってあるの?

「病気やケガが治った時」は卒業。

数年に一度、「更新(診断書)」の提出がある。

そこで「もう元気になって、働けるね」と判断されたら止まることがある。
(逆に、悪化したら増えることもあるよ)

ギモン⑦

親が亡くなった時の年金、
子供はずっともらえる?

基本は「18歳(高校卒業)」まで。

遺族年金は、君が「大人になるまで」のサポートだから一区切り。

※ただし、君自身に障害がある場合は「20歳」まで延長されるよ。

ギモン⑧

子供だけじゃない?
残された「親(配偶者)」はもらえるの?

国民年金 (1階部分)

「子供」がいることが条件

  • 18歳以下の子がいる間だけ。
  • 子がいないと、妻も0円。

厚生年金 (2階部分)

「会社員」なら一生涯

  • 子供がいても、いなくても。
  • 親(配偶者)に一生涯出る。
ギモン⑨

遺族年金は「誰」が払ってないとダメなの?

「亡くなった人(夫など)」の支払いが大事!

遺族年金は、亡くなった人が家族に残すプレゼント。

受け取る側(妻)が未納でも、夫が条件を満たしていればもらえるんだ。
(※でも妻自身の老後のためには、妻も払うべきだよ!)

ギモン⑩

もし子供が「21歳」だったら?
(夫が死亡、妻と息子)

国民年金のみ (自営業など)

どちらも 0円

子供が18歳を過ぎたら、
1階部分は家族全員ストップ。

厚生年金あり (会社員)

妻に一生涯出る!

2階部分は、子供が大きくても
妻の生活をずっと支えるよ。

ギモン⑪

厚生年金ってそんなにすごいの?
妻は月いくらもらえる?

夫の年金の「4分の3」。一生涯の安心!

例えば、夫の年金が月12万円の計算なら → 妻に月9万円

若くして亡くなっても、「最低25年は働いたことにして計算する」
という優しいルールがあるから、金額も安心だよ。

ニュース

遺族年金のルールが変わるって本当?

将来、「一生涯」じゃなくなるかも?

最近のニュースでは、「子供がいない、若い配偶者」への支給を、一生涯ではなく
「5年間限定」にする案が出ています。

※働ける世代には自立を促そう、という考え方。ただし、既に受給している人や、高齢の方は急に変わらないように工夫される予定だよ。

ギモン⑫

民間の保険(生命保険など)に
入ったほうがいいの?

公的年金(土台)

  • 最強の効率:半分は税金(国)が負担。
  • インフレに強い:物価上昇に合わせて増額。
  • 一生涯保証:死ぬまでずっと、確実に。

民間保険(補足)

  • 100%自己負担:利益分もあり、少し割高。
  • 金額が固定:インフレ時に価値が下がる恐れ。
  • 目的を絞る:足りない分だけ補うのがコツ!

公的年金は「最強の保険」。
まず土台を信じ、不安な分だけ民間の保険を足すのがスマート!

知識よりも、もっと大切なこと

年金の申請は、本当に大変な作業です。
もし、親御さんがあなたの知らないところで
この準備を進めてくれているとしたら...

それは、あなたの未来が少しでも安心であるようにと願う、
言葉にならないほどの「愛情」そのものです。

「お金がもらえる権利」としてではなく、その裏側にある人の想いに気づくこと。
感謝の気持ちを持つことが、本当の意味での「自立」への第一歩だと私は信じています。

最後に

社会には、君が思っているよりもたくさんの
「助けてくれる仕組み」があります。

今日は年金について知ることができたね。
次に学びたいことがあったら、いつでも教えてよ。

君の未来を支える仕組みは、他にもたくさんあるんだよ。